• Borzoi
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ボルゾイのスタンダードについて


先祖犬は諸説あるが、かなり古い時代のサイト・ハウンドと、ロシアに土着していた猟犬の交雑であるとされている。
13世紀頃の初期のボルゾイはウサギ狩りの猟犬だったが、所有者の王侯貴族らが大きな獲物を狙うようになると、ロシアン・シープドッグなどを交配して大型化され、オオカミ狩りの猟犬としても働くようになった。
以降、ボルゾイは「ロシアン・ウルフハウンド」の名で呼ばれるようになり、王侯貴族のあいだでのみ飼育されることが許される高貴な犬となった。 1650年、ロシアでは狼狩りについての書物の中で、ボルゾイの最初のスタンダードに言及された。しかしこの当時はまだ、ボルゾイには大きさや毛色、骨格などの特徴が異なるいくつかのタイプがあった。
やがて1917年にロシア革命が起きると、諸外国での歴史がそうであったように、王侯貴族の飼育する高級な犬であったボルゾイたちは、封建国家の象徴であり、ぜいたく品であるとして殺されてしまったとされている。これについては別の話として、愛犬が共産主義者の手で殺されることを恐れた貴族たち自らがとどめを刺したというエピソードも伝えられている。
迫害されたボルゾイを復活に導いたのは、ロシアからイギリスやアメリカの上流階級に贈られていたボルゾイたちの末裔であった。1892年にはボルゾイクラブが設立され、アレクサンドラの命によりニューカッスル公デューク氏夫妻が初代の総裁についた。 イギリス・ケネル・クラブへの登録は1914年だったが、アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)では少し早く1892年頃に登録されている。この当時の登録名はまだ「ロシアン・ウルフハウンド」だったが、1936年になってボルゾイと正式に改められた。
優雅で落ち着いている。鋭い視覚を持っていて、かなり遠くまで見ることができる。獲物を見つけると、サイトハウンドの血が騒ぎだし、突然興奮する。

頭部は引き締まっていて、長く、高貴である。頭頂はまっすぐだが、オクシパット(後頭部)に向かってわずかに傾斜している。
薄い皮膚が密生しているので、大動脈が皮膚を通して見える。スカルの形はオーバル(卵型)。鼻の色は毛色に関わらずブラックで大きい。マズルは長い。
目は大きく、ごくわずかに突出している。形はアーモンド形だが細長くはなく、ななめに付いている。
耳は小さく、良く動いてしなやか。
咬み合わせはシザーズ・バイト。もしくはレベル・バイト。
背は筋肉質で、幅広く、弾力がある。腰から尻にかけてカーブしていて、これはオスの方が際立っている。
尾はシクル・テイル(半円状で鎌のような尾)やセイバー・テイル(サーベル状の尾)の形をしている。細くて長い。
前脚はすっきりとしていて筋肉質。大腿は十分に筋肉質で、長くななめに付いている。

ブルー、ブラウンを除いたあらゆる色調


原産地ロシア
標準体重雄 27kg~47kg 雌:27kg~47kg
標準体高雄:75㎝~85㎝ 雌:68㎝~78㎝