• Bull Terrier
  • ブル・テリア

ブル・テリアのスタンダードについて


18世紀の中頃、ブルドッグの「闘争性」とテリアの「敏捷性」の資質を兼ね備えた究極の闘犬種として両犬種の交配によって作出された比較的新しい犬種。 作出された当初はブル・アンド・テリアとして知られ、後にブル・テリアと呼ばれる。
基礎犬はオールド・イングリッシュ・ホワイト・テリアである。
ブルドッグの交配はスタッフォードシャー・ブル・テリアを介して行われたと言われており、ブル・テリアがスタッフォードシャー・ブル・テリアの改良種だとする説もまちがってはいない。
作出に際してスパニッシュ・ポインターの混血があった事もあり、この犬種は主としてカラード(有色)であった。
当時のイギリスでは犬と牛を闘わせるブル・ベイティングやベア・ベイティングが盛んであったが、犬と犬との「闘犬」に大衆の興味が移り替わり、ブル・テリアはたちまち人気犬種となる。 ブル・テリアは闘犬として強いだけではなく、勇敢ではあるが闘争心は秘められ、反撃はするが自ら挑まないという、フェアプレーの精神を重んじて飼育されていた。 イギリス紳士が好んだ「騎士道」を具現化する犬「剣闘士」として賭け事の世界で熱狂的に迎えられた。
1835年イギリスで闘犬が禁止された後は闘争衝動を排除して家庭用番犬に向くように改良され体形も洗練された。 ブルドッグでもなく純粋なテリアでもないこの犬種の特徴は闘争心の強さであったが、猟犬として再生する試みは困難であったとされる。 1860年バーミンガムの畜犬商ジェームス・ヒンクスによって、ホワイトのブル・テリアが作出され、「白」を固定するための繁殖が続けられた。 ホワイトのブル・テリアは犬の品種改良に於ける革命的な成果として注目され、人気が沸騰した。 ブル・テリアのサイズをそのまま小さくしたミニチュア・ブル・テリアも作出されている。 ミニチュア種はブル・テリアとして生まれた小型の犬を選抜して1930年に作り出された。 ミニチュア種の性格はやや神経質で、テリアにより近くなったと言える。 さらに小さなトイ・ブル・テリアも作られた事があるが、普及する事はなかった。 ブル・テリアは後年、ブルドッグの血を間接的に採り入れようとした多くのテリア犬種の改良に大きく寄与する犬となっている。
活動的で遊び好き。犬界の「剣闘士」といわれており、情熱と勇気に満ち溢れている。警戒心が強く、他人や知らない犬に対しては敵意をみせることもある。頑固ではあるが愛情深く、主人に対しては強い忠誠心を持ち、人間とはよい関係になれる。

力強い体格で、均整がとれており活動的。
頭部は長く頑丈で、マズル全体に十分な厚みがある。前から見るとオーバル(卵型)。表面に溝やくぼみはない。鼻の色はブラック。
目つきは鋭く、細い目をしていて三角形。鼻先から目にかけての距離は、目からマズルの頂点までよりも長い。色はブラックもしくはできるだけブラックに近いダーク・ブラウン。
耳は小さく薄い。接近して付いている。
ボディは丸みがあり、あばらは張っている。背は短く頑丈。腰は幅広く、十分に筋肉が付いている。
下顎は深く頑丈で、咬み合わせはシザーズ・バイト。
前脚は最も頑丈で、丸く、質の良い骨を持っている。完全にへいこうでなければならない。

ホワイト

ブラックブリンドル

ブラック・ブリンドル

フォーン

トライカラー
ホワイト、ブラック、タン(黄褐色)の3色で構成される。3色のバランスには個体差があるが、基本的にボディはブラックで目の上や頬、足などに濃いタンが入っているのが望ましい


原産地イギリス
標準体重雄:21kg 雌:21kg
標準体高雄:48cm~56㎝ 雌:48cm~56cm
※体高や体重に制限はないとされるが、クオリティおよび性別に一致した犬のサイズによって内容が比例し充実していなければならない。