• Curly-Coated Retriever
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カーリーコーテッド・レトリーバーについて


「最も古いレトリーバー種」と言われることが多いが、本種と推察される犬種として確認できる古い記録は、1803年のイギリスのものになる。それ以前の記録はなく、飼育していた猟師などの言い伝えとして17~18世紀頃から存在したではないかと考えられている。
中でも、アイリッシュ・ウォーター・スパニエルとは類似点が多く、さらにニューファンドランドやセター、イギリスの土着犬の交配により生まれたと考えられている。独特の巻き毛は猟の際に植物から身を守り、寒い時には保温の役割を果たしてきた。
さらに時代が進み19世紀になるとカーリーコーテッド・レトリーバーは、ラブラドール・レトリーバーと交配されて鳥猟犬として、またプードルと交配されて水猟犬としての能力を与えられ、さらに巻き毛が強調される外見になった。こうして現在のカーリーコーテッド・レトリーバーに近い形にまで育種が進められた。
最初はその優れた猟犬としての能力から、ハンターたちに間で評判となっていたカーリーだったが、家庭でも良き伴侶として振る舞い、手入れされた容姿の美しさから、徐々に人気が高まっていくことになる。
1860年、イギリスのドッグショーで初めて出展され、1896年に設立された犬種クラブにより1913年にはスタンダードが成立した。また、この頃にはニュージーランドやオーストラリア、アメリカにも輸出が始まった。1924年にはアメリカン・ケネル・クラブ(AKC)にも登録されたカーリーですが、その後の第一次世界大戦・第二次世界大戦の影響で、イギリス国内では他の犬種同様減少してしまい、絶滅寸前にまで落ち込んだ。
原産国であるイギリスでは、1940年代に入り戦火が静まり始めると、カーリーたちを愛した育種家が犬種の再生に乗り出し、 その後は安定的に頭数を増やし、ラブラドールやゴールデンほど多くはないものの、世界中の愛好家に支えられている。
落ち着いていて理解力があり、信頼できる。とても友好的で家族には愛情深く接することができ、他人や他の動物とも基本的にはフレンドリーに接するが、場合によっては距離を置いて接することもる。

頭部は横から見ても前から見ても、くさび形をしている。ボディとのバランスが取れている。鼻の色は毛色がブラックの場合はブラック。レバーの場合ブラウン。
目のサイズは大きいが突出はしていない。形はオーバル(卵型)。色は、毛色がブラックの場合はダーク・ブラウンで、レバーの場合は毛色と同調したブラウン。
耳の大きさはやや小さめで頭部に接して垂れている。短い巻き毛で覆われている。
咬み合わせはシザーズ・バイト。
首はわずかにアーチしていて、頑丈である。長さは中くらい。
トップラインは力強く、水平。体高より体長のほうがやや長い。
前脚はまっすぐで、ボディの真下にしっかり付いている。上腕骨と肩甲骨の長さはほぼ等しい。パスターンは頑丈。足先は丸く、握りがよい。

ブラック

レバー


原産地イギリス
標準体重雄:27~43kg 雌:27kg~43kg
標準体高雄:62.5cm~67.5㎝ 雌:62.5㎝~67.5cm