• Chinese Crested Dog
  • チャイニーズ・クレステッド・ドッグ

チャイニーズ・クレステッド・ドッグのスタンダードについて


毛のない犬は古くから世界各国に存在したと言われているが、チャイニーズ・クレステッド・ドッグもその1頭である。
チワワとの類似から南米が原産ではないかと長い間信じられていたが、近年のDNA検査でこの説は否定され、アフリカ原産のアフリカン・サンド・ドッグから生まれた犬と推定されている。
13世紀頃、交易によって世界各地に広がったアフリカン・サンド・ドッグのうち、中国に渡ったものがチャイニーズ・クレステッド・ドッグとなったと考えられている。
輸入された国では当時、大変希少な犬で、貴族や宮廷へと貢物として献上されることになり、飼育されていた小型の愛玩犬との交雑が起きて、現在の姿に近い容姿となった。 そして15世紀ごろになると、この容姿を珍重されて、世界に輸出されるようになった。
各国でも愛好家に少しずつ、安定して飼育されてきたが、清朝崩壊から第二次世界大戦が終わるまでの間に、中国原産とされる犬の多くがイギリス占領軍により処分されてしまい、一時は絶滅の危機にさらされた。
1950年代のアメリカで活躍していた舞台芸術家「ジブシー・ローズ」がこの犬種を大変愛好し、繁殖も手掛けていた。彼女の死後、この犬種の有力な繁殖犬舎であるクレスト・ヘイブン犬舎が引き取ることになり、チャイニーズ・クレステッドはクレスト・ヘイブン犬舎の犬とジプシー・ローズの繁殖した犬の2つの系統が主流となっていた時期があった。 こうした愛好家たちの努力により、チャイニーズ・クレステッド・ドッグはヘアレス犬としては世界で一番多く飼育されるようになり、1981年にイギリス・ケネル・クラブ、1987年に国際畜犬連盟(FCI)に登録された。アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)では1983年に登録されたものの、一時期は新規の登録が途絶えてしまったため、1991年になって改めて登録された。 名前の由来は中国の男性の髪型である辮髪(クレストヘア)によるが、当の中国では伝説の動物の麒麟に似ていることから、麒麟狗と呼ばれていたとされる。
明るい性格で、家族に対しては愛情深く接する。繊細な一面も持っている。

頭部はスムースで、過度なシワはない。スカルはわずかに丸みがあり、長い。
鼻は何色でも許容される。マズルと調和していて狭い。
目の色は限りなくブラックに近いダーク。白目はほとんど見えないか、まったく見えない。大きさは中くらいで離れて付いている。
耳は大きく直立していて、フェザリング(羽毛状の飾り毛)はあってもなくても構わない。パウダー・パフ・タイプに限り、ドロップ・イヤー(垂れ耳)でも許容される。
唇は引き締まっていて、薄い。咬み合わせはシザーズ・バイト。
首は長くて細く、引き締まっている。
ボディは中くらい~長いくらいの長さでしなやか。
前脚は細長く、ボディの真下に付いている。後肢の両脚の間隔は広く、背を平らに保つ程度でなければならない。完全なヘアー・フット(中央2本の指が長めで、全体的に細長い足)。

全ての毛色


原産地中国(後援国:イギリス)
標準体重雄 5.5kg以下 雌:5.5kg以下
標準体高雄:28㎝~33㎝ 雌:23㎝~30㎝