• Dalmatian
  • ダルメシアン

ダルメシアンについて


出生地は、ヨーロッパ各地や、エジプト、インドなどと言われ、いずれにもそれらしい記録が残っているため、どこで作られた犬なのか未だに解明されていない。
18世紀の中ごろには、現在のクロアチアにあるダルメシア地方においてそれらしい犬の存在が記録されていたため、のちにダルメシアンと呼ばれるようになったとされているが、これより以前の14世紀ころからの記録でも、この犬種らしいものの存在はあったようで、本当のところははっきりわかっていない。
出自が混乱する理由として、ジプシーや旅商人の犬として各地を回っていたため広く記録が残ったからという説がある。確かに馬と共に走り、荷物を護衛することがダルメシアンの務めであった。しかしそれ以外にも、番犬、猟犬、害獣駆除犬など、人間生活に近い所で様々な役割を与えられ、そつなくこなしてきたとされる。こうした多様さも、ダルメシアンの成り立ちを混濁させる原因の一つだが、現代のダルメシアンも、馬に対して抵抗なく怖がらずに親しんでいく個体が多いため、旅する人々の伴走犬であったという説が有力である。
原産地は不明であったものの、19世紀後半になるとイギリスで犬種標準が定められることになった。
20世紀に入ると、自動車の普及によって、馬車の伴走犬としてダルメシアンは失業してしまい、一時ほどの人気がなくなった。その後、ダルメシアンを主人公にした映画『101』のヒットで、一般家庭でも広く飼われるようになった。しかし、残念なことにこの犬種特有の聴覚障害などで飼育の難しい個体も多くあり、飼い切れなくなって手放されるなどの反動を伴い、人気は一時的なブームに終わってしまった。 なお、アメリカでは映画『101』以前から、ダルメシアンは消防署のマスコットになっているが、これは車のない時代から、消防馬車の伴走犬を務めていた歴史による。
外向的で友好的だが人見知りが強く、他人などには警戒心を見せることがあるが、攻撃的ではない。非常に活発的で持久力があるため走ることが大好き。

頭部はかなり長く、スカルは平ら。鼻の色は、ブラックの斑ならブラック。レバーのブラックならブラウン。マズルはスニッピー(とがって弱々しい)ではない。
目の大きさは中くらいで、丸い。色は、ブラックの斑の犬はダーク・ブラウン。レバーの斑の犬はライト・ブラウンからアンバーまである。
耳はかなり高い位置に付いている。マーキングはよく散らばっていて、小さめのスポットのほうが好ましい。
咬み合わせはシザーズ・バイト。
首はかなり長く、きれいにアーチしている。スローティネス(喉の下のたるんだ皮膚)はない。

ホワイトにブラックの斑

ホワイトにレバーの斑


原産地クロアチア
標準体重雄:27~32kg 雌:24kg~29kg
標準体高雄:56cm~61㎝ 雌:54㎝~59cm