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イングリッシュ・ポインターについて


元々はスペインやポルトガルなど南ヨーロッパ土着の犬がイギリスにわたり、猟犬として改良されはじめた。17世紀にはイギリスに存在したことがわかっているものの、この当時はまだ犬種として十分に固定されていなかった。
最初はイタリアン・ポインターやスパニッシュ・ポインターなどと交配され、時代が進むとグレー・ハウンドやフォックス・ハウンドのようなハウンド系の犬、スパニエル系の犬種などと交配が繰り返され、猟の能力を高められることになった。
また当時描かれた絵画や文献から、18世紀には現在のイングリッシュ・ポインターとほぼ同じ外見にまで改良されていたことがわかっている。
やがてこの犬種は、優れた猟の実力が猟師や貴族らに好まれ、当時から広く飼われていたセッターと人気を二分するようになった。しかし、猟欲の強さや勇敢な性質が負けん気の強さとなり、少し扱いづらい面もあったことから、セッターとの交配で穏やかな性質を取り入れられることになる。
20世紀に入ると、動物愛護の精神の高まりによって、スポーツとしての猟は少なくなった代わりに、イングリッシュ・ポインターたちはドッグショーでその魅力を発揮するようになった。
獲物を見つけた時の、しっぽを高々と伸ばして片足を上げた姿勢(ポイント)に注目が集まり、より美しく凛々しい姿になるようにと繁殖が重ねられていく。同時に、猟欲を抑えたより穏やかな性格へと改良され、家庭犬としても飼いやすい性格になった。
現代でも猟がさかんに行われている地域では、猟犬として活躍している。日本でも、数ではセッターや日本犬に及ばないものの、現役の猟犬として働いている。
貴族的な優雅さがある。とても活発で、機敏さ、耐久力、力強さ、スピード、どれにおいても素晴らしいといえる。優しく安定した気質で、家族に対しては愛情深く接する。

スカルの幅は中くらいで、マズルの長さと釣り合っている。オクシパット(後頭部)ははっきりしている。鼻の色はダークだが、レモン&ホワイトの場合は明るめの色でもよいとされる。わずかにディッシュ・フェイス(鼻筋が反って皿状になった顔)で、目の下もわずかにくぼんでいる。
明るく優しい表情をしていて、目の色はヘーゼルかブラウン。
耳は中くらいの長さでかなり高い位置に付く。耳朶は薄い。
顎は強く、唇が十分に発達していて柔らかい。咬み合わせはシザーズ・バイト。
尾の長さは中くらいで、ウィップ・テイル(根元は太く、先端に向かって徐々に細くっていく)。

レモン&ホワイト

オレンジ&ホワイト

レバー&ホワイト

ブラック&ホワイト


単色やトライカラーも認められる。


原産地イギリス
標準体重雄:20.5kg~30kg 雌:20.5kg~30kg
標準体高雄:63cm~69㎝ 雌:61㎝~66cm