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北海道のスタンダードについて


日本土着の日本犬のひとつ。 日本犬は、巻尾、差尾、立ち耳に短毛のダブルコートで猟犬であるという点で同じである。共通の祖先を持ち、長い時間をかけて人の移動と共に地域別に定住することになり、選択繁殖や交雑によってそれぞれの特性が発達し純血化したものだといわれている。
北海道犬の先祖犬は本州に住んでいた土着犬で、人々の移動と共に北海道へ渡った。別名をアイヌ犬と呼ばれるように、古くからアイヌ民族と共存してきたとされている。その頃から本州の日本犬との交雑がなくなって、純血が維持されやすい環境にあった。
アイヌ民の狩猟はヒグマやエゾシカなどの大きな獣で、特に獰猛なヒグマ猟においては、非常に強い気質の猟犬が求められてきた。そして北海道の厳寒と豪雪の気候に耐える被毛や体格の犬が生き残ることにより、北海道犬は自然とその性質が強められてきた。 中型犬だが、大型犬以上の強さとたくましさを持っていて、複数の犬でヒグマやエゾシカに襲い掛かり、主人である猟師(マタギ)が止めを刺すまで獲物の動物に咬み付いて離さないのが良い猟犬であるとされてきた歴史があるため、気性が荒いというイメージが持たれている。
多くの日本犬がそうであるように、北海道犬も「一代一主」の犬として、信頼するただひとりの主人に対しては忠実で愛情を尽くし、猟に出た時と同じ犬かと疑うほどの親しみを見せるとされている。
北海道犬は展覧会と同時に獣猟競技会という大会を同時に行うことがある。檻の中にいる熊に対して北海道犬をけしかけ、その闘争姿勢を評価するという競技会で、こうした競技会に出る犬や実猟に使用する犬は、負けん気が強いことが大切なので、猟に関係のない部分では服従訓練をあえて行わない。気性が激しい、気が強いと言われるのはこうした一面に特化して繁殖し成育させた場合に顕著にみられるが、家庭犬に向いていないわけではない。子犬の頃から家庭犬として服従訓練を十分に行い、他犬と触れ合わせる機会を多く与えて社会性を備えさせ、けじめのある愛情をこめて育てた場合では、非常に愛情深く忠実な良い家庭犬となる。
近年では、某携帯電話会社のキャラクターとして採用されたことから、一般家庭の飼い犬としては白毛の北海道犬に人気がでた。 なお、北海道犬の血統書発行は、天然記念物北海道犬保存会、天然記念物北海道犬協会、日本犬保存会、ジャパン・ケネル・クラブなどがそれぞれ行っている。全体として登録数が少なく、国内では子犬から老犬まで含めて7000頭程度しか存在しないのではないかといわれており、毎年の新規出産登録数も600頭程度と、希少種といってよいほどの頭数となっている。
とても忍耐力がある。聴覚や嗅覚が優れていて、警戒心と相まって周囲の環境変化を敏感に察知する。状況によって大胆にも慎重にもなるので、家庭においては穏やかで、主人に対しては忠実で従順である。ワンマンズ・ドッグである。

性相(オス・メスらしさ)がはっきりしている。均整のとれた頑健な体つきをしている。
スカルは幅広く、額がやや平べったい。ストップはわずかだがはっきりしている。鼻の色はブラック。被毛がホワイトの犬は肉色でも許容される。マズルはくさび形。
目はやや三角形で、色は暗褐色。目じりが少しつり上がっている。
耳は小さく、形は三角形で、やや前向きにしっかり立っている。
唇は引き締まっていて、縁の色はブラック。舌の色はブルー・ブラックのものもいるが欠点ではない。歯は力強く、咬み合わせはシザーズ・バイト。
首は丈夫でたくましく、デューラップ(喉の下の皮膚のたるみ)はない。
キ甲は高く背はまっすぐ。腰は適度に幅広く、筋肉質。腹はよく引き締まっている。
尾の付け根は高く、背上に力強く巻くか、鎌状に湾曲した差し尾(鎌のようにあげ、やや低く前方に保持する尾)。
パッドは厚みがあり、弾力がある。爪は堅く、色は黒もしくは暗色。

胡麻





黒褐色






原産地日本
標準体重雄:20kg前後 雌:15kg前後
標準体高雄:48.5cm~51.5㎝ 雌:45.5cm~48.5cm