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甲斐のスタンダードについて


ルーツは北方のスピッツ系に属する犬と推定されている。 甲斐地方(山梨県)の山岳地方土着の中型犬を基礎に、自然交配と猟犬としての選択繁殖とを繰り返しながら、長い時間をかけて作り上げられた。山岳地方の狭い地域で繁殖をされていたこと、他犬種との相性を選ぶことから、純血化したと考えられている。
1934年に天然記念物の指定を受けている。
甲斐犬には、四肢がすっきりしたシカ型と、ややずんぐりしたイノシシ型の2つのタイプがある。 これに加えて、体高や骨格構成、被毛などにこだわりのある繁殖者が非常に多くいるため、現在では甲斐犬愛護会、日本犬保存会、ジャパン・ケネル・クラブ(JKC)など各団体で血統書を発行しているが、団体によってスタンダードが異なる部分があります。 日本犬標準にこだわらず「甲斐犬らしさ」を重きを置く甲斐犬愛護会と、日本犬としてのスタンダードを求める日本犬保存会では大きさや構成が異なる犬が好まれている。またジャパン・ケネル・クラブは日本犬保存会とほぼ同じスタンダードを採用している。
元々海外で人気のあった秋田犬や、近年世界中で愛好家が増加している柴犬と異なり、甲斐犬は近年まであまり輸出されていなかった。 現代でもなお実猟に向く気性の強さがあり、欧米の家庭犬には向かない犬種として、また欧米での繁殖による愛玩犬化を懸念して、繁殖者の多くが犬を海外に出したがらなかったとされる。 そのため、海外での甲斐犬は1997年にアメリカン・ケネル・クラブ(AKC)など、ごく一部への登録にとどめられており、他国ではほとんど犬種公認登録がされていなかった。 しかし近年では、現在も実猟が行われ猟犬の強い気質のある犬種に対して比較的寛容なヨーロッパでも繁殖されるようになり、少しずつ犬種登録がされるようになっていく。 甲斐犬はまさにワンマンズ・ドッグであり、ペット化されていない猟犬らしい犬を求める人々のあいだで、徐々に人気が高まってきている。
現役の猟犬としても働いており、感覚鋭敏で、警戒心に富んでいる。ワンマンズ・ドッグで、信頼し尊敬する主人に対しては忠誠心があり従順で、別の犬種のように甘える一面も見せてくれる。

性相(オス、メスらしさ)がはっきりしている。バランスの良い、頑健な体つきな中型犬。日本の山岳地帯にすむ犬の特性を持っていて、四肢はとても頑健でホックの発達は素晴らしい。
前頭部は幅広い。ストップは急。マズルはあまり長くはないが適当な太さでとがっている。頬の筋肉が発達している。鼻の色はブラック。
目の形はやや三角形で、目じりが少しつり上がっており、色は暗褐色。色素の薄い目は欠点とされる。
耳は三角形の立ち耳。
唇は引き締まっており、歯は強い。咬み合わせはシザーズ・バイト。
首は太くたくましい。
ボディは頑丈でキ甲は高い。背はまっすぐで短い。腰はよく引き締まっている。
尾は付け根が高く、太い。背上に力強く巻くか、鎌状に湾曲した差し尾(鎌のように上げ、やや低く前方に保持する尾)。
肩は適度に傾斜していて、筋肉質。肘はよく締まっている。パッドは厚みがあり、弾力がある。爪は堅く、色はダークが好ましい。

黒虎

赤虎




幼犬の時には1色でも、成長すると虎毛になるのが特徴とされている。


原産地日本
標準体重雄:12~18kg 雌:12kg~18kg
標準体高雄:47~53㎝ 雌:42cm~48cm