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レオンベルガーのスタンダードについて


ドイツ南西部の都市・レオンベルグ市に由来する名前の大型犬。1830年代末頃に、レオンベルグ市議員であったハインリッヒ・エスィヒが、市のシンボルであるライオンに似ている犬を作ろうと思い立ったことから育種が始まる。最初はランドシーアとセントバーナード、次にニューファンドランドやグレートピレニーズなど、大型犬を中心に交配を重ねることで、1846年には、エスィヒ氏が求めたタイプの犬が初めて誕生した。
その穏やかさと使役能力の高さから農家などで好まれ、ドイツから発信されて海を渡ることとなるが、古くからの愛犬国であるイギリスでは悪評で、「セントバーナードとニューファンドランドの雑種」としての扱いに過ぎず、新しい犬種としては認められなかった。しかし、威厳ある堂々とした風貌や穏やかな性質は、諸国の貴族や王族に好まれることとなり、少しずつ認知度が高まっていくことになる。1895年にはドイツで最初の犬種標準が作られた。
しかし、20世紀に入ると二度の世界大戦で食糧難となり、多くの犬たちがその数を減らすことになる。第二次大戦が終わった1946年頃に確認できたのはわずか8頭だったと伝えられている。その8頭を基礎に再び繁殖が進められ、1975年には再びイギリスへ渡る。イギリスでもまた繁殖の努力を重ね、1988年にようやく新しい犬種としてKCイギリスケネルクラブに登録が認められた。AKCアメリカンケネルクラブに認められたのはさらに遅く、2010年になってからのことである。
家庭犬として誕生した犬種なので、どこに連れていくにも支障がなく、子供に対する深い愛情が際立つ。シャイでも攻撃的でもない。愛想がよく従順で、恐れ知らず。自信に満ちていて落ち着きがあり、学習能力、記憶力に優れている。

大きく、力強い筋肉を持ち、優美さも兼ね備えている。とくにオスは力強く頑強である。
頭部は長いというよりも深く、がっしりしているというよりも細長い。スカルとマズルの比率は約1対1。鼻の色はブラックでマズルはやや長い。
目の色はライド・ブラウンからダーク・ブラウンまで様々。サイズは中くらいでオーバル(卵型)。
耳は中くらいの垂れ耳で厚みがある。
咬み合わせはシザーズ・バイト。レベル・バイトは許容される。
首はがっしりしているというよりも長く、デューラップ(喉の下の皮膚のたるみ)やスローティネス(デューラップほどではない、喉の下のたるんだ皮膚)はない。
胸は幅広く、胸の深さは少なくとも肘に達する。
尾は飾り毛が豊かに生えていて、立っているときはまっすぐ垂れさがる。
シャイな性格や攻撃的な性格は失格となる。

ライオン・イエロー

レッド

レディッシュ・ブラウン

サンド(フォーン、クリーム)


どの毛色もブラック・マスクをもつ。


原産地ドイツ
標準体重雄 34~50kg 雌:34kg~50kg
標準体高雄:72cm~80㎝ 雌:65cm~75cm
※理想はオスは体高76㎝、メスは体高70㎝