• Norwich Terrier
  • ノーリッチ・テリア

ノーリッチ・テリアのスタンダードについて


ノーリッチ・テリアとノーフォーク・テリアはもともと同じ犬種で、その頃はトラピントン・テリアと呼ばれていた。彼らがケンブリッジ大学の学生寮でネズミ捕りの目的で飼われることが流行したため、ケンブリッジ大学近くの通りの名前「トラピントン・ストリート」から付けられたのが名前の由来。 このトラピントン・テリアたちの祖先はダンディ・ディモント・テリアやケアーン・テリア、あるいはそれらのテリアと同じ猟犬の血を引く犬であり、アナグマやキツネ、ネズミなどを捕獲する猟犬だった。一説によると、ヨークシャー・テリアとアイリッシュ・テリア、また土着のテリアたちを交配して作られたともいわれている。 19世紀、「ラグズ」という愛称のトラピントン・テリアが、ケンブリッジ州の隣・ノーフォーク州ノーリッチに持ち込まれる。イギリスを代表する農業地域であるノーフォークで、農家にとって迷惑なネズミ退治に活躍する「ラグズ」の仕事ぶりは大評判となり、そしてのちに、ラグズを基礎にノーリッチテリアとノーフォークテリアと名付けられる犬たちが繁殖・育種された。
20世紀始め、ラグズの子孫たちはアメリカにも輸出されるようになった。小さく愛らしい姿から家庭犬としての評価も高まっていった。 そして1932年に原産国のイギリスで、1936年にはアメリカで、最初にノーリッチ・テリアの名前で登録されることになった。その後、立ち耳だったはずの彼らの中に、垂れ耳の系統が存在することがわかり、彼らを2つに分けて、垂れ耳の方をノーフォーク・テリアとして登録するようになった。 トラピントン・テリアがノーリッチとノーフォークの2つに分かれてから30年以上が経過した現代では、耳の形以外にも2つの犬種は少しずつ異なる点が増えてきた。 なお、2013年には日本国内で、アメリカから輸入されたとするノーリッチテリアの血統書に虚偽があるとわかり、その子犬など233頭ものノーリッチテリアの血統書が取り消されてしまう事件があった。血統書がなくても命の価値に変わりはないとはいえ、飼育の際には信頼できる繁殖者から行いたい。
活発で明るく遊び好き。好奇心が強く恐れを知らないがケンカは好きではない。やや独占欲が強いので、他人や他の犬種とは相性を選ぶ。

小さくて体が低く、コンパクトだが頑丈な体つき。名誉の傷跡はペナルティにならない。
スカルはわずかに丸みがあり、幅広い。ストップははっきりしていて、マズルはくさび形。
目の大きさは小さく、形はオーバル(卵型)。色はダーク・ブラウン。
耳は立ち耳で先端はとがっている。大きさは中くらい。
顎はすっきりとしていて丈夫。歯も丈夫でやや大きい。咬み合わせは規則正しいシザーズ・バイト。
断尾は任意で、断尾する場合は、中くらいの長さ。断尾しない場合は全体とのバランスがとれた適度な長さ。

レッド

ウィートン

ブラック&タン

グリズル


白の斑は好ましくはないが、許容される。


原産地イギリス
標準体重雄:5~6kg 雌:5kg~6kg
標準体高雄:25cm~26㎝ 雌:25cm~26㎝