• Polish Lowland Sheepdog
  • ポリッシュ・ローランド・シープドッグ

ポリッシュ・ローランド・シープドッグのスタンダードについて


オールドイングリッシュシープドッグの基礎になったビアデッドコリー、さらにビアデッドコリーの基礎になったのがこのポリッシュローランドシープドッグで、古い記録では13世紀には存在したとされている。 ポーランドでは別名Polsky Owczarek Nizinny(ポルスキー・オフチャレク・ニジンニ)と呼ばれるため、愛好家の間では頭文字を取った「PON」という愛称で親しまれている
。 PONたちは、プーリーやアナトリアシープドッグ、クーバース、コモンドール、タトラシェパードなど中央アジアに古い起源をもつ犬たちと共通の祖先と推定される。これらの祖先にあたる犬たちは、アジアの遊牧民とともに住まいを移動し、家畜を追いながら人のすぐ近くで生活をしており、長い旅の果てに東欧に流れ着いた祖先犬の子孫とポーランド土着の犬がかけ合わされたものが、初期のPONの基礎となったという説がある。 世界的に戦争が始まると、物資の不足から多くの犬たちの飼育が難しくなり、ポーランドの田舎で飼われていたPONにも戦禍が迫り、大きな体に賢く勇敢な一面から軍用犬として使われ、命を落とす犬も多く、一時は絶滅寸前とも言われるほど減少し、さらにナチスによるポーランド侵攻とユダヤ人迫害により、ユダヤ人の飼育していた犬たちが次々と殺されてしまうという事態もあった。 終戦後に愛好家が探し出すことができた150頭のPONの中から、犬種標準に準じた育種にふさわしい犬を選んで繁殖が再開された。 さらにポーランドから海外に輸出されるようになったのは1960年代以降であり、1980年代以降は海外のドッグショーにも出展されるようになり、次第に人気が高まった。
賢く洞察力があり、大変穏やかな性格である。人が好きで、子どもにも優しく接することができる。 平和主義的でほかの犬やペットとも仲良くでき、見知らぬ人にも警戒心をあまり見せないので番犬には向かない。悪天候でも耐えられる。

コンパクトで力強く、筋肉が発達した中型犬。オスはワーキング・ドッグのタイプを保つことが大切なため、サイズはスタンダードを下回ってはいけない。虚弱であってはならない。
額、頬、顎の密生した被毛により実際より重く見えるが、中くらいの大きさ。ストップははっきりしている。目の色は被毛の色に関連するが、できるだけ濃い色の方が良い。
目は中くらいの大きさでオーバル(卵型)で、出目ではなく、色はヘーゼル
耳はとてもよく動くハート形で垂れていて大きさは中くらい。
顎は力強く、咬み合わせはシザーズ・バイトもしくはレベル・バイト。
ボディのアウトラインは正方形というより長方形に近い。肋骨はよく張っており、平らではなく樽胴でもない。
尾は短いか無尾、または非常に短く断尾されている。断尾されていない尾はかなり長く被毛が豊富。
爪は短くダークであるほうがよい。


すべての毛色と斑が認められる。



原産地ポーランド
標準体重雄 13kg~22kg 雌 13kg~22kg
標準体高雄45cm~50cm 雌42cm~47cm