• Staffordshire Bull Terrier
  • スタッフォードシャー・ブル・テリア

スタッフォードシャー・ブル・テリアのスタンダードについて


牛をロープにつないで行動を制限し、犬たちに襲わせるという「ブル・ベイティング」という見世物がイギリスで始まったのは、17世紀頃。 愛称を「スタッフィー」と呼ばれるスタッフォードシャ・ーブル・テリアの祖先は、この時代にすでに存在した牛いじめを行うための犬だった。
ブル・ベイティングでは複数の犬が投入され、最初に牛を倒した犬には賞金が与えられた。 反撃されて深手を負う犬もいて、ブル・ベイティングに犬を出そうとするものは、より強い、より敏捷な犬を求め、小型化によりコンパクトで力強い犬が作られるようになった。 こうした時代の中で、ブルドッグをベースにイングリッシュ・テリアやスムース・フォックス・テリアなどのテリアを交配して、スタッフォードシャー・ブル・テリアが作出された。
1835年、動物愛護の風潮が高まり、ブル・ベイティングが禁止されると、今度は犬同士を戦わせる闘犬が隠れて行われるようになった。その後50年近くにわたって違法な闘犬が続けられてきたが、時代と共に闘犬への関心は薄れて行われなくなり、闘犬種は存続の意義を問われることになる。
どんなに興奮していても飼い主の命令には従う服従性と、家庭内ではネズミを駆除する作業犬として働くこと、意外にも子どもに対する愛想の良さを知るこの犬種の愛好家たちは、スタッフィーたちの種の存続のために、家庭犬としての改良を始めた。
ブル・ベイティングの禁止から100年後の1935年、家庭犬らしさを獲得したスタッフォードシャ・ーブル・テリアはイギリス・ケネル・クラブ(以下KC)の公認犬種となる。
KCに登録される前にアメリカに渡ったスタッフィーたちは、イギリスのスタッフィーとは別の改良が進み、サイズが大きくなった。彼らはアメリカン・スタッフォードシャー・テリア(略称アムスタッフ)という名称に変更され、イギリスのスタッフィーとは別の犬種としてアメリカン・ケネル・クラブ(AKC)に登録されることになった。現在、世界各国で飼育が禁止されているピットブルは、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアと同じ犬をあえて闘犬と同じ気質の護衛犬に育てたものである。 スタッフィー、アムスタッフ、ピットブルは外見こそ似ているが、スタッフィーはこれらの中で最も家庭犬にふさわしく改良が進んでいる犬と言える。
とても利口で主人に従順である。家庭犬としての改良を重ねたことで、子供が大好きで子供に対しては特別な愛情を注ぐ。一方、闘犬の本能も残っているので、興奮しすぎると主人の指示にも従わなくなる恐れがある。

スムース・コートでボディは十分にバランスがとれている。
頭部は全体的に短い。ストップははっきりしていて、スカルは幅広い。鼻の色はブラック。頬の筋肉がとても発達している。
目の色はダークが好ましいが、被毛の色と関係する場合もある。大きさは中くらいで丸い。
耳はローズ・イヤー(耳を後方に寝かせ折りたたむ小さな垂れ耳)、または半直立耳。完全な垂れ耳や立ち耳は非常に好ましくない。
ボディはショート・カプルド(ラストリブから寛骨までの距離が短いもの。)。胸の正面は幅広く、前胸は深く、あばらは張っている。
尾は中くらいの長さで、カールし過ぎてはならない。爪の色は、単色の場合はブラック。

レッド

フォーン

ホワイト

ブラック

ブルー

ブリンドル

ブリンドルとホワイト


ブラック&タン、レバーは非常に好ましくない。


原産地イギリス
標準体重雄:12.7~17kg 雌:11kg~15.4kg
標準体高雄:35.5cm~40.5㎝ 雌:35.5cm~40.5cm