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サルーキのスタンダードについて


現存するすべての飼育犬種の中で最も古い犬がサルーキだとされる。
紀元前6000年以上前の遺跡からはサルーキの特徴そのままの犬の彫刻が見つかり、紀元前2100年頃の古代エジプトのファラオの墓からはサルーキそのもののミイラが発掘されている。
アメリカの研究によるDNA分析でサルーキは狼に最も近い犬と発表されたのは2004年のことだが、その後の別の研究では、サルーキと遺伝的に共通点を持つ古い犬種が中東、ヨーロッパ、アフリカを中心に多く存在しているとされている。
サルーキと交雑し独自の発展を遂げた犬たちもいれば、その地域の暮らしに適応しながら、同じ犬種と交配されて純血として生き続けてきたサルーキもいた。それは数千年の長い時間をかけて進んできたことで、サルーキは同じ犬種の中に地域的特色のあるバリエーションを持つこととなった。
アラーに遣わされた犬として中東諸国で大切に飼育されてきたサルーキは12世紀頃にヨーロッパに渡る。16世紀初頭には、ドイツのハインリッヒ4世の肖像画で、足元にサルーキと思われる犬の姿が描かれている。
イギリスに渡ったのは1840年とされているが、実はこの最初の犬はサルーキではなく、近年別の犬種となった近縁のスルーギではないかという説もある。 1923年には最初のスタンダードが作られ、イギリス・ケネル・クラブに登録され、1929年にはアメリカン・ケネル・クラブ(AKC)にも登録されることとなった。
理解力と自立心がある。他人に対しては控えめな態度をとる。神経質でも攻撃的でもない。

頭部は長く、幅は狭い。全体的に高貴に見える。ストップは目立ってはいない。
鼻の色はブラックもしくはレバー・ブラウン。
目の色はダークからヘーゼル。形はオーバル(卵型)で大きい。
耳は長いシルク状の被毛に覆われている。スカルに沿って垂れていて、耳朶は長い。
咬み合わせはシザーズ・バイト。
首は長く柔軟で、筋肉質。
背はとても広く、腰はわずかにアーチしている。アンダーライン(横から見た腹側のライン)はよく巻き上がっている。
尾は自然なカーブに掲げられている。裏側はシルキーで豊富な被毛に覆われているが、毛むくじゃらではない。
肩はよくレイバックしていて、筋肉が発達している。後肢は力強く、ギャロップ(駆け足)に適している。

ブリンドル以外の全ての色


原産地中東
標準体重雄:20kg~29kg 雌:20kg~29kg
標準体高雄:58㎝~71㎝ 雌:58㎝~71㎝