• Welsh Terrier
  • ウェルシュ・テリア

ウェルシュ・テリアのスタンダードについて


「テリアの王様」と呼ばれるエアデール・テリアをそのまま小さくしたような外貌をしている。ウェルシュ・テリアがエアデール・テリアに似ているのは、育種の過程でエアデール・テリアを交配に使ったからである。
イギリス・ウェールズ州原産のテリア犬だが、17世紀以前の歴史は定かではない。だが、初期のウェルシュ・テリアは、湖水地方で古くから飼育されていたレークランド・テリアの原型にもよく似ているとされ、共通の祖先をもつことが推測される。
ウェルシュ・テリアが犬種として認められ始めた当時は、ブラック・アンド・タン・ワイヤーヘアード・テリアと呼ばれていた。ドッグショーに出展されるようになり、1886年頃にはウェルシュ・テリアという名前を与えられて、イギリス・ケネル・クラブで犬種として登録されることになる。
ところが、ほぼ同じ時代、ウェールズ州に近い北イングランドで州では、オールド・イングリッシュ・ブロークンヘアード・テリアという名前で外見のよく似た犬が育種されていた。さらに時代が進み、この2つの犬種が同じドッグショーに出展するようになると、ショーの参加者を混乱させてしまい、そして、2つの犬種やワイヤー・フォックス・テリアやエアデール・テリアなどをかけあわせることにより、オールド・イングリッシュ・ブロークンヘアード・テリアは絶滅し、一方のウェルシュ・テリアは現在のスタイルに近い姿にまで洗練されることになった。
従順で扱いやすい。明るく活発で、愛情深い。シャイになることはほとんどないと言える。気が強くて勇敢で負けず嫌いだが、決して攻撃的ではない。しかし、他人や知らない犬などに対しては警戒心を抱き気に入らなければ攻撃的な態度を見せることもある。

スカルは平らで、ストップははっきりしていない。鼻の色はブラック。
目の大きさは小さめでしっかり付いている。色はダーク。丸く大きな目は好ましくはない。
耳は小さくV字型。
顎は力強く、筋肉質だがスッキリしている。咬み合わせは正しい歯並びのシザーズ・バイト。
背は短く、腰は力強い。胸はとても深く、あばらは張っている。
前脚はまっすぐで筋肉質。骨量も十分。足先は小さく丸くて、ネコ足のようである。

ブラック&タン

ブラック・グリズル&タン


指趾にブラックのペンシリングが入っているのは好ましくない。ホックより下にブラックが入っているのは非常に好ましくない。


原産地イギリス
標準体重雄:9~9.5kg 雌:9kg~9.5kg
標準体高雄:上限39㎝ 雌:上限39cm