• Irish Wolfhound
  • アイリッシュ・ウルフハウンド

アイリッシュ・ウルフハウンドのスタンダードについて


その名の示すようにアイルランドを代表する犬の一種で、紀元前1500年代ころにヨーロッパから渡ってきたと考えられている。
記録に残る最も古いものは紀元前400年頃、ローマへ贈り物として献上されたという内容のもので、現地の言葉で犬を意味する「ク」という名前で呼ばれていたとされる。
その後、アイルランドでは狼から家畜を守るための犬として大型化を進め、現地の言葉で勇敢な猟犬という意味の「ク・フォアイル」と呼ばれた。大型化と同時に、猟師だけでなく農家でも飼いやすいよう勇敢ながら攻撃的ではない、辛抱強い性格を与えられる。18世紀中ごろになって狼の駆除が進むと、アイリッシュ・ウルフハウンドはその兄弟犬種であるスコティッシュ・ディアハウンドとともに、番犬や猟犬としての存在意義がなくなってしまう。19世紀には飢饉により多くの家で飼育困難となり、絶滅寸前まで追いやられることになった。
しかしその後、この犬種の愛好家であったグラハム氏の手で、復活がはかられることなり、数少ない純血のアイリッシュ・ウルフハウンドに、スコティッシュ・ハウンドやグレート・デンなどをかけあわせて近親交配を避けながら育種が重ねられた。 そして19世紀末ごろにはドッグショーに出展されるようになった。
家庭ではとてもおっとりしていて優しいが、獲物を追っているときはライオンのような力強さと活発さを見せる。

頭部は長く、前頭部の骨は少しだけ盛り上がっている。ストップはわずか。
マズルは適度にとがっていて長い。鼻の色はブラック。
目の色はダーク。
耳は小さなローズ・イヤー(耳を後方に寝かせ折りたたむ小さな垂れ耳)。
咬み合わせはシザーズ・バイトが理想だがレベル・バイトも許容される。
首はどちらかというと長い。力強く筋肉質で、よくアーチしている。
背は長めで、あばらがよく張っている。腰はわずかにアーチしている。
尾は長く、わずかにカーブしている。豊富な被毛で覆われている。

ディアハウンドにみられる毛色なら何色でも認められる


原産地アイルランド
標準体重雄: 54.5kg以上 雌:40.5kg以上
標準体高雄:81㎝~86㎝ 雌:71㎝以上