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Kerry Blue Terrier
ケリー・ブルーテリア

ケリー・ブルー・テリアのスタンダードについて

アイルランドの国犬。「アイリッシュ・ブルー」とも呼ばれる、ケリー州原産の古いテリア。18世紀にはすでに犬種として成立していたとされる。最も古い記録として1847年頃の文献に登場するが、それまでの詳しい歴史はわかっていない。
当時から猟犬として、ウサギ、鳥、ネズミ、カワウソ、アナグマのような害獣を狩っていた。また、牛や羊など大動物の護衛や誘導までこなし、猟師や農家で大切に飼われてきたとされる。
1920年代になると、そのブルーの毛色の美しさからドッグショーにも出展されるようになり、人気を博す。さらにイギリスやアメリカなどへも輸出されるようになった。しかし、非常に強いテリア気質から「ブルー・デビル」というあだ名で呼ばれるほどで、家庭犬として普及しないまま、第二次大戦の影響で減少した。「ブルー・デビル」というあだ名で呼ばれるほど。しかしながら、アイルランド国内では数を減らしたものの、ケリー・ブル・ーテリアは引き続き猟犬や番犬として飼育され続けてきた。戦後は社会の落ち着きとともに、再び愛犬家の注目を引くようになったが、長年、猟犬として働いてきた気の強さが、家庭犬として普及するための障害になっていた。そこで、この犬種の愛好家たちの手によって、家庭で飼育しやすい穏やかな気質になるように、選択的な交配を重ねられた。その結果、現在では少しずつ、家庭犬として飼育されることが増えている。

改良されて比較的穏やかになってきたものの、まだ強いテリア・キャラクターを持っている。好奇心が強く活動的で、忍耐力がある。頑固でマイペースで、家族には愛情深く接する。警戒心が強く見知らぬ人にはなつかないことが多いので注意が必要。

すらっとしており、引き締まっていてプロポーションがよく、明瞭なテリア・スタイルで筋肉が発達している。
頭部の被毛が豊富である。スカルは力強くバランスがとれている。鼻はブラック。マズルは中くらいの長さ。
オスはメスよりも頭部が力強く、筋肉が発達している。
目の色はダークもしくはダーク・ヘーゼルで、中くらい。イエローか明るい色の目は欠点である。
耳は薄く、大きくない。
咬み合わせはシザーズ・バイト。レベル・バイトも許容される。肉色の歯肉、アンダー・ショット、オーバー・ショットは欠点である。
背は中くらいの長さで、平ら。あばらはよく張っている。幅の狭い胸は欠点となる。
パッドは力強く、丸く、爪の色はブラック。ホワイトや骨色の爪、後脚のデュークロー(狼爪)は切除の跡が目立つものは欠点。